- 月相占い
- 月相とは
- 自分の(あるいはほかの人の)生まれた月相を調べる
- 月相の自動算出の仕方
- 8つの月相タイプ
- 文献
月相占い
月相、つまり満ち欠けによる月の形を8つに分け、人間は生まれた時の月相によって8つのタイプのいずれかに分けることができると提唱したのが西洋占星術師デイン・ルディア(Dane Rudhyar; 1895-1985, フランス生まれ、のちにアメリカへ移住)である。
月相によるタイプ分類はそれ自体が独立したひとつの占いというわけではなく、西洋占星術でホロスコープを読み解く際のひとつの手法である。
ルディアが月相によるタイプ分類を生み出した背景や、なぜ月相を8つに分けたのかについてはこのサイトの「月相と西洋占星術」で書いた。
今回の記事では、自分が生まれた時の月相を簡単に知る方法、どの月相に生まれた人がどのような特徴を持つのか、そして各月相生まれの有名人について書いている。
月相とは
月相とは満ち欠けによって変わる月の形のこと。
詳しくは「月相と西洋占星術」の「月相とは」をどうぞ。
自分の(あるいはほかの人の)生まれた月相を調べる
自分の(あるいはほかの人の)月相タイプを知るためには、生まれた時の月相が8つのうちどれだったのかを把握しなくてはならない。月相の出し方は何通りかあり、占いの本やサイトでそれぞれの出し方(計算方法)が紹介されている。中には何かの修行かと思うほど複雑な計算を読者に課してくるサイトもあるのだが、こういう計算は試練を進んで引き受ける人向けである。
今では月相を自動で出してくれるサイトが結構あるし、そういったサイトを使えば自分で計算することによるミスも生じない。
というわけで、この記事では、アメリカのアストロ・ツインズという西洋占星術師が運営しているサイトを使って月相を自動算出する方法を紹介する(サイトは英語だが、英語がわからなくても以下の月相の自動算出の仕方に書いてある手順に従うことで問題なく月相を自動で算出できる)。
アストロ・ツインズは双子の姉妹で、雑誌ELLEで占い記事を執筆している。彼女たちのアストロ・スタイルというサイトで生年月日と生まれた時間、場所(都市)を入力すると、その人が生まれた時の月相を自動算出してくれる(残念ながら、日本語では同じようなサイトは今のところないようだ)。
具体的な月相の自動算出方法は以下で解説している。
月相の自動算出の仕方
ここでは例として、横溝正史が生まれた時の月相を自動で出してみる。
https://astrostyle.com/cosmic-calculators/moon-phase/
① 上のリンクからアストロ・スタイルへ移動、ページ中央あたりにあるFind your Natal Moon Phaseの下の水色のCalculate yours!をクリック

② 黒のMoon Phase Calculatorの部分の下にあるBirth chart – Date of Birth(左側)で生年月日を選択(左が日付、中央が月、右が年)

横溝正史は1902年5月24日生まれなので、左で24、中央でMay、右で1902を選択(画像のように、日付が二桁の場合、二桁目がよく見えないが、きちんと入力してあれば問題ない)。
③ その右隣のTimeに生まれた時刻を入力(左が「時」、右が「分」;生まれた時刻がわからない場合は一番右のunknown timeにチェックを入れる)
※ 生まれた時間は、生まれた場所の現地時間で入力する。たとえば日本生まれの人の場合は日本時間、ドイツ生まれの人はドイツ時間。
生まれた時刻が不明でunknown timeにチェックを入れた場合は、その左のTimeの「時」「分」は両方とも何も入力しない。

横溝正史の出生時刻は不明なので、unknown timeにチェックを入れている。
④ 下の段のBirth cityに生まれた都市を英語(アルファベット)で入力

横溝正史は神戸生まれなので、Kobeと入力すると、候補の都市一覧が自動で表示される。
この中からKobe, Japanを選んでクリックする。
⑤ 下にあるピンクのCalculateをクリックする

⑥ 次のような画面が表示される(画像の日本語は説明のために私が入れたもので、実際に表示される画面は英語のみ)

薄いピンク色のMoon Phaseという部分の下に、その人が生まれた時の月相が示されている。横溝正史が生まれた時の月相はFull Moonで、つまり満月である。
各月相の日本語訳は次のとおり。
New Moon=新月
Waxing Crescent Moon=三日月
First Quarter Moon=上弦の月
Waxing Gibbous Moon=十三夜
Full Moon=満月
Waning Gibbous Moon=寝待ち月(ルディアはこの月相をDisseminating Moon(種蒔き月)と呼んでいる)
Last / Third Quarter Moon=下弦の月
Waning Crescent (Balsamic) Moon=二十六夜(バルサミック・ムーン)
※ 二十六夜はBalsamic Dark Moon (Waning Crescent)と表示される場合もある
生まれた時の月相を知るという目的はMoon Phaseの一番上の行(横溝正史でいうところのFull Moon)を見れば達成されるので、その下のMoon Phase Degreeだとかさらにその下の記号や英単語だとかには心惹かれないという方は以下の説明は読み飛ばし、どの月相に生まれた人がどんな特徴を持っているかを書いた8つの月相タイプ
へどうぞ。
Moon Phase Degreeや謎の記号に心惹かれる方向けの説明

月相の下のMoon Phase Degree(月相度数)は、(ホロスコープ上で)月が新月からどの程度移動したかを度数で表したものである。
上の結果から、横溝正史が生まれた時には、月は新月から198°13’進んでいたことがわかる。
完全な満月は180°なので、横溝正史のように180°を超えている場合は満月から少し時間が経って、欠け始めた月である(上の図の写真も満月から少しだけ欠けている)。
Moon Phase Degreeの下の記号と英単語は、その人が生まれた時に月が何座にあったかを示している。
そして、( )内の数字は月がその星座の何度何分に位置していたかを表している。横溝正史の場合、彼が生まれた時、月は射手座(Sagittarius)の20°13’に位置していたことが上の図からわかる。
ちなみに各星座の日本語訳は以下のとおり。
Aries=牡羊座、Taurus=牡牛座、Gemini=双子座、Cancer=蟹座
Leo=獅子座、Virgo=乙女座、Libra=天秤座、Scorpio=蠍座
Sagittarius=射手座、Capricorn=山羊座、Aquarius=水瓶座、Pisces=魚座
ある人が生まれた時に月が位置していた星座は、その人の「月星座(Moon Sign)」と呼ばれる。月星座は、「私の星座は魚座です」というように名乗る場合の星座(これは「太陽星座(Sun Sign)」と呼ばれ、その人が生まれた時に太陽がどの星座にあったかを表すもの)とは違っている(たいてい違っている。同じ場合もあるが)。
たとえば横溝正史の場合、5月24日生まれなので太陽星座は双子座だが、月星座は射手座である。
ところで月相は言いかえれば、太陽と月の角度である(たとえば新月は地球から見て太陽と月が完全に重なる0°、上弦の月は90°というように)。
ただし、月相によるタイプ分類を提唱したルディアは、月相を度数という単なる数値に置き換えてしまうことを嫌悪している。
たとえば上弦の月では太陽と月の角度は90°で、下弦の月でも太陽と月の角度は同じように90°である。

ルディアによれば、伝統的なタイプの西洋占星術では新月から満月までの「満ちていく」月相の角度と、満月から次の新月までの「欠けていく」月相の角度とを区別しない。
つまり、上弦の月であっても下弦の月であっても太陽と月の角度は90°であるので、両方ともに西洋占星術における90°という角度の意味が同じように適用される(西洋占星術では90°はスクエアと呼ばれ、何らかの対立や緊張状態を意味する)。
しかしサイクルを重視するルディアの考えでは(彼のサイクル重視ポジションについては「月相と西洋占星術」の「2.1①サイクル(周期)」参照)、月がどの月相に位置するかによって、角度がもたらす作用は大きく異なる。
確かに「満ちていく」月相でも「欠けていく」月相でも45°は45°だし、90°は90°である。
しかし「満ちていく」月相における角度の意味と「欠けていく」月相における角度の意味とを区別しないのは、西洋占星術理論における深刻な欠陥であり、(西洋占星術や月相によるタイプ分類が読み解こうとしている)人間の経験を抽象的な数値に置き換えることと同じだとルディアは言う。人間の経験は抽象的な数値に置き換えたりはできないし、西洋占星術は人間の個別性を理解するためのひとつの方法である。
というわけで、以下で紹介する8つの月相によるタイプ分類では、太陽と月の角度が同じであっても、異なる月相はそれぞれ異なる意味を持っている。
8つの月相タイプ
ここでは8つの月相それぞれに生まれた人がどんな特徴を持っているのかを、いくつかのキーワードとともに紹介している。
たとえば月相自動算出でNew Moonと出た人の場合は、下の「新月(New Moon)生まれの人」が該当する。
なお、ここで紹介する各月相タイプの特徴は、ルディアだけでなくほかの西洋占星術師の意見も取り入れたものである(具体的には文献の(1)から(5)の本やサイトの内容を反映させてある)。
🌒 三日月(Waxing Crescent Moon)生まれの人
🌓 上弦の月(First Quarter Moon)生まれの人
🌔 十三夜(Waxing Gibbous Moon)生まれの人
🌖 寝待ち月/種蒔き月(Waning Gibbous / Disseminating Moon)生まれの人
🌗 下弦の月(Last / Third Quarter Moon)生まれの人
🌘 二十六夜(バルサミック・ムーン)(Waning Crescent (Balsamic) Moon)生まれの人
※ 二十六夜はアストロ・サイトの自動算出結果ではBalsamic Dark Moon (Waning Crescent)と表示される場合もある
新月(New Moon)生まれの人

キーワード① 新しい始まり
新月は月が全く見えない暗闇の状態から、ごく細く月の光が見える3日目までの時期。
新しいサイクルが始まる時期である。
新たなサイクルの始まりが誕生日であるため、新月生まれの人たちは、それまで誰もしていなかったこと、新しいものごとを始めることが多く(具体的なものごとではなく、新しいアイデアを抱くという場合もある)、第一人者として若いうちに成功を手に入れやすい。
キーワード② 生まれたばかりの無垢さと衝動性
新月期は、宇宙の魂(太陽)が人間の願いを叶えようと始動したばかりの活力に満ちている(詳しくは「月相と西洋占星術」の「3. 三大要素と月相」参照)。
生き物で言えば生まれたばかりの時期。
この時期の特徴は若さや直感、自分の思ったとおりに行動すること。
新月生まれの人たちはこの時期の性質を反映して、心が清らかで、飾ったり気取ったりしない無邪気さを特徴とする。
そして、生まれたばかりの動物のように無防備で傷つきやすい面もあわせ持っている。
また、論理や思考よりも衝動や直感に突き動かされることが多いので、 思ったことと行動が直結していて、決断が早いものの、長期的な視点を持つのは苦手な傾向がある。
新月生まれの人は「今を生きる」人であり、彼らにとって過去は重要ではないのだ。
恋愛では、直感や衝動といった新月期の特徴を反映して、一目惚れすることが多い。
キーワード③ 主観的
人間は太陽を直接見ることはできないので、月をとおしてその光を観察することになる。
月は月相という形によって人間が太陽の光を客観的に認識し、分析できるようにするという意味で、知性の象徴でもある。
満月の時期は太陽の光を十全に観察できるため、最も客観性の高い時期。
これに対して新月の時期は太陽の光が全くかほとんど見えず、客観的に観察することができない、あるいは難しいので、主観的な時期とされる。
このため、新月生まれの人は主観的で、自分が考えていることは他の人も考えているはずだと思いやすく、感情的に反応しやすい。
主観的であるということはまた、自分の考えを持ち、信念を曲げないということでもあり、新月生まれの人は人生について独特の哲学を持っていることも多い。
キーワード④ 無意識
西洋占星術では月は無意識を、太陽は意識を象徴する。
新月期は完全な無意識か、あるいは無意識の領域が大きいため、この月相生まれの人は無意識の領域とのつながりが深く、自分の内なる世界や、眠っているあいだに見る夢が現実の経験よりも現実的に感じられることもある。
新月生まれの有名人
※ 名前のあとは生年月日
ジークムント・フロイト(1856年5月6日)
パブロ・ピカソ(1881年10月25日)
アガサ・クリスティー(1890年9月15日)
太宰治(1909年6月19日)
川久保玲(1942年10月11日)
桃井かおり(1951年4月8日)
スティーブ・ジョブズ(1955年2月24日)
マドンナ(1958年8月16日)
クエンティン・タランティーノ(1963年3月27日)
J. K. ローリング(1965年7月31日)
天海祐希(1967年8月8日)
セリーヌ・ディオン(1968年3月30日)
カイリー・ミノーグ(1968年5月28日)
鈴木京香(1968年5月31日)
リアーナ(1988年2月20日)
三日月(Waxing Crescent Moon)生まれの人

キーワード① 客観性の芽生えと好奇心
三日月の時期には、晴れていれば満月の輪郭がうっすらと見える。
つまりもうすぐ光が満ち、満月を迎えるという約束がそこにある。
太陽の光、つまり意識の領域が徐々に増していく三日月は、主観的な新月のあとで、客観的に考えを形にする段階へと入っていく時期。
人間で言えば自我が芽生えた状態で、三日月生まれの人は好奇心旺盛で色々なことを幅広く知るのが好きであり、考え方が柔軟という特徴がある。
学び続ける子のような若々しい精神を持ち、吸収力、理解力も高いため、あらゆる知識やスキルを自分のものにすることができる。
キーワード② 改革者
三日月では、太陽の光は少しずつだが観察できるようになる。
人間が客観的な観察をとおしてその光を認識できるようになるこの時期は、幼い子がはじめて外の世界に触れて驚きを受けるような時期。
新たに生じたものが既存のものと出会う時期である。
そのため、新たなものと既存のものとのあいだで対立や衝突が起こりやすい。
三日月では、新たに生じたものが既存のものに直面し、苦労しながら、既存のものを打ち壊そうとする。
なぜなら新しいものをしっかりと作り上げるには、既存のものの残骸を取り払わなければならないからである。
三日月のもとに生まれた人は、新たに生じたものであり、既存の価値観を覆す勇気のある人。
「何かを達成しなければ」という使命感のようなものを生まれ持っており、そのために努力することを厭わない。
「何かの達成」はそれほど簡単ではなく、他の人たちからのサポートが必須であるものの、三日月生まれの人のまわりには自然と「他の人をサポートしたい」という人たちが集まってくる傾向があるため、サポートしてくれる人たちには困らないという特徴もある。
ただし、三日月生まれの人にとって、既存のものを打ち壊そうとすることは自信につながるものの、一方でこれがうまくいかない場合には無力感を覚えて、習慣をなかなか変えないようなこともある。
キーワード③ 愛嬌と自由
三日月生まれの人は自我が芽生えたばかりの幼い子のように好奇心が旺盛で愛嬌があり、人懐っこいオーラを持っている。
このため、他人に警戒心を抱かせることがなく、人付き合いも上手。
恋愛をすると態度に出るので、周囲から見るとわかりやすい。
三日月生まれの人は考え方の柔軟性からもわかるように自由が好きで、一人の時間も大切にしたいタイプ。
付き合っている相手には甘えることもあるものの、嫉妬や強い束縛は嫌がるという一面もある。
三日月生まれの有名人
※ 名前のあとは生年月日
J. R. R. トールキン(1892年1月3日)
ダライ・ラマ14世(1935年7月6日)
アンネ・フランク(1929年6月12日)
ポール・マッカートニー(1942年6月18日)
スティーブン・キング(1947年9月21日)
池田理代子(1947年12月18日)
桐野夏生(小説家;1951年10月7日)
池上季実子(1959年1月16日)
羽生結弦(1994年12月7日)
上弦の月(First Quarter Moon)生まれの人

キーワード① 行動の力
上弦の月は満ちていく光がちょうど半分に達する時期。
ほかの月相はすべて曲線で構成されているが、上弦の月と下弦の月(いわゆる半月)では直線が光と闇とをはっきりと二つに分けている。
この様子は、対立する二つのもの、あるいは切り裂かれた二つのものを暗示するとルディアは言う。
ルディアは上弦の月を、行動における転換点(a crisis in action)と表現している。
これは、この時期に人間に対して①(成長と相容れない)過去をきっぱりと拒絶する、②間もなく起こる満月で太陽の恵みを受け取るために必要な新しい構造(それが生物的なものであれ精神的なものであれ)を作り上げるという行動を取る力が働くためである。
人間は2つの行動のどちらかだけを取る場合もあれば、両方を取る場合もある。
しかし過去の拒絶がうまくいかず、新たな構造づくりも中途半端だった場合、今回の月相サイクルで得られるはずだったもの(目標の達成だとか自分自身の成長だとか疑問に思っていたことの解明だとか)は得られずに終わることになる。
上弦の月は、来る満月までに新しい構造を作り上げ、その成果を存分に味わえるくらいに成長するか、あるいは過去の遺物から抜け出せないままかは本人次第ということに気づかされる時期。
つまり上弦の月はその後を左右するという意味で重要な時期である。
そして、この時期に作り上げられたものは良かれ悪しかれその後もそこに根付き、育ち続ける。
上弦の月生まれの人は、行動する力が働いている時期が誕生日であるため、非常に強い意志と熱量を持った行動力のある人で、ほかの人たちに影響を与え、彼らの考え方を変えることができる。
また、確固とした意見を持っており、古い価値観や体制を壊し、新たなものを作り上げるために(新しい社会的な理想を作ったり、人間関係が持つ意味をそれまでとは違う視点でとらえたりするために)情熱を燃やす人でもあり、理想を実現するためなら多少の我慢や無理も厭わない。
一方でほかの人の意見に耳を貸さない場合もあり、「他人はわかってくれない」と感じることもある。
キーワード② しなやかで強い精神
上弦の月は植物の成長にたとえると、種から出た芽が上を目指し、踏まれるほどに強くなって成長していこうとする時期にあたる。
上弦の月生まれの人には行動力があり、既存のものに加えて未知のことを恐れず立ち向かう挑戦精神もある。
向上心も強く、高い集中力が要求される場面やプレッシャーのかかる場面でも能力を発揮するため、社会で成功する確率が高い。
また、上弦の月生まれの人は何か失敗したとしても、その原因を理解し、どのように改善すればよいかをきちんと把握できる。
そのため同じ失敗は繰り返さないし、トラブルが起こった際にはすぐに解決策を思いつく。
経験するたびに成長していくという意味で、上弦の月生まれの人はひとつのものごとを究め、上達させる能力にも長けている。
キーワード③ 二面性
上弦の月は月が象徴する無意識と太陽が象徴する意識とがちょうど半分ずつとなり、拮抗している状態。
このため、上弦の月に生まれた人は二面性を持っている。
ポジティブな時とネガティブな時の差が激しかったり、家庭での様子と職場での様子とが大きく違ったりすることもある。
また、思考と直観の両方を大事にするタイプで、行動する前にはよく考えるが、動くべき時にはすぐに行動する。
主観と客観の二つの視点を持っていることも特徴で、恋愛では主観を重視し、自分が好きだと思う相手との感情的な盛り上がりを楽しむ傾向がある。
一方、結婚となると相手を客観的に見つめ、結婚したら幸せになれるかを冷静に考える。
上弦の月生まれの有名人
※ 名前のあとは生年月日
井深大(ソニー創業者の1人;1908年4月11日)
ネルソン・マンデラ(1918年7月18日)
ジョン・レノン(1940年10月9日)
ビビアン・ウエストウッド(1941年4月8日)
古手川祐子(1959年7月16日)
中田久美(1965年9月3日)
富澤たけし(サンドウィッチマン;1974年4月30日)
仲間由紀恵(1979年10月30日)
エイミー・ワインハウス(1983年9月14日)
藤井 聡太(2002年7月19日)
十三夜(Waxing Gibbous Moon)生まれの人

キーワード① 成長
十三夜は満月に至る一歩手前の時期。
十三夜は、何か簡単でないものを抱える時期という意味で三日月と同じ性質を持つ。
ただし、三日月は新たに生じたものが既存のものに直面し、苦労しながら既存のものを打ち壊そうとする時期であるのに対して(つまり新たに生じたものは否応なく既存のものに直面することになる)、十三夜は新たに生じたものが成長のための困難を自ら引き受ける時期である。
そのため、十三夜生まれの人は自身の人間としての成長を重視する。
十三夜生まれの人はまた、個人的なものであれ社会的なものであれ理想や目標を持っており、自身が社会の一員であると実感したい、社会に貢献したいという希望を抱いている。
そのため、個人的な成長だけでなく、社会的な成長や発展のために力を尽くす人でもある。
社会への貢献という視点を持っているため協調性があり、自然に他者を助けることができる。
キーワード② 完璧さ
十三夜は、月が象徴する無意識の領域よりも太陽が象徴する意識の領域のほうが大きくなっている時期なので、この月相生まれの人ははっきりとした目的意識を持っている。
そして「満月に少し足りない」という状態を埋め、満月の完璧さを達成しようと努力する。
十三夜生まれの人は完璧なもの、そして完璧という美への強い憧れと関心を抱く人である。
そのため芸術やファッションなど、美にまつわるものに非常に興味を惹かれやすい。
恋愛では心を動かされることを重視しており、自身の欠けた部分(満月に少し足りない部分)を埋めてくれるように思える相手に魅力を感じるため、年齢が離れている人、全く異なる環境で育った人などを好きになることもある。
キーワード③ 知性
満月は太陽の光を十全に観察できるようになるという意味で客観性のピークであり、太陽が象徴する意識のピークでもあるが、十三夜は満月にかなり近い月相である。
このため、十三夜生まれの人は頭脳明晰で、色々なことを分析する精神の持ち主。
ほかの人から何かを学んだり、さまざまな情報を仕入れてアイデアをうまく形にしたりということが自然にできる。
学ぶことは十三夜生まれの人にとってとても重要で、色々なことを「理解したい」という欲求があり、ものごとの本質を理解できた時に真の喜びを感じる。
十三夜生まれの有名人
※ 名前のあとは生年月日
草間彌生(1929年3月22日)
ヒラリー・クリントン(1947年10月26日)
村上春樹(1949年1月12日)
カズオ・イシグロ(1954年11月8日)
明石家さんま(1955年7月1日)
吉本ばなな(1964年7月24日)
山口智子(1964年10月20日)
沢口靖子(1965年6月11日)
ニコール・キッドマン(1967年6月20日)
満月(Full Moon)生まれの人

キーワード① 客観性
人間は太陽を直接観察することはできないが、月をとおしてその光を観察することができる。
満月は月が太陽の光を全面に受けている時で、ほかの月相ではわからなかった部分まではっきりと客観的に観察し、把握することができる。
そのため、満月は客観性が最も高い時期とされ、満月生まれの人は常に自身も状況も客観的に見つめるという特徴を持つ。
この月相に生まれた人は華やかなオーラを持ち、常に自分がどう見られているかを意識している人である。
満月にはそれまでわからなかったことや見えなかったこと、それまではただの「感じ」だったことがはっきりとした形を取り、目に見えるようになる。
これによって人間は新たな考えを理解し、既存の考えを手放すこともあれば、既存の考えを新しい考えと比較してみることもある。
この結果として、日常生活の行動に変化が起こったり、新しい目標を得たりする。
また、ものごとがはっきり見えるというこの時期の特徴を反映して、満月生まれの人はサイキック的性質を持ち、ほかの人には見えないものが「見える」「わかる」ということも多い。
キーワード② 達成
満月は月相のサイクルのピークであり、ひとつの到達点。
そのため満月生まれの人は多くのものごとを成し遂げることができ、それによって満足を感じることが多く、満足感を他者と共有するのが好きな人である。
「達成」の時期である満月生まれの人は、何かの締め括りや、すべてをまとめる立場に置かれる傾向がある。
自身も状況も客観視できるという性質もあって、プレッシャーのかかる場面でも落ち着いているため、仕事では人の上に立つ役割を担うことが多い。
一方で、満月は達成の可能性をなみなみとたたえた時期ではあるが、達成は自動的に達成されるわけではないという注釈が必要そうな時期でもある。
満月で達成を見ることができるかどうかは、その人が新月から満月に至る「満ちていく」月相、特に上弦の月において、成長と相容れない過去と決別し、新しい構造を作り上げることができるかによっている。
これができなかったり、中途半端だったりすると、本来は互いに関連している太陽の力と月の力とが真逆の方向で固まってしまい(光と闇とが拮抗する上弦の月の半月のように)、分離、あるいは分裂の状態が生じる。
この性質を反映して、満月生まれの人は心の中に相反するもの、対立するものを抱えている場合もある。
また、この性質は現実からの分離につながる場合もあり、この場合には満月生まれの人はたとえばスピリチュアルな世界に傾倒することもある。
キーワード③ 人とのつながり
常に自分がほかの人からどう見られているかを意識している満月生まれの人にとって、人間関係は非常に重要。
常に人間関係に気を配り、絶妙なバランス感覚で周囲の人たちに対処している。
満月生まれの人にとって、人間関係がうまくいっている時はポジティブな気持ちを味わえる時であり、そうでない時は暗く落ち込んでしまうような時。
恋愛では相手が自分を真摯に一途に見つめてくれること、自分を理解し、深く愛してくれることを重視する。
結婚となると、客観性全開の時期に生まれただけあって、「この人ならば」という確信がなければ踏み切らず、結婚後も自分の選択が正しかったかを考える傾向がある。
満月生まれの有名人
※ 名前のあとは生年月日
ココ・シャネル(1883年8月19日)
中原中也(1907年4月29日)
盛田昭夫(ソニー創業者の1人;1921年1月26日)
マイケル・ジャクソン(1958年8月29日)
森田童子(1952年1月15日)
草刈正雄(1952年9月5日)
浅野温子(1961年3月4日)
ジョニー・デップ(1963年1月9日)
ジョアン・ファーガソン(『ウェントワース女子刑務所』の登場人物;1964年8月24日)
西本智実(指揮者;1970年4月22日)
伊達みきお(サンドウィッチマン;1974年9月5日)
レディー・ガガ(1986年3月28日)
ウサイン・ボルト(1986年8月21日)
アデル(1988年5月5日)
テイラー・スウィフト(1989年12月13日)
寝待ち月/種蒔き月(Waning Gibbous / Disseminating Moon)生まれの人

キーワード① 社会的意識
寝待ち月は満月を経て、光がうっすらと欠けている時期。
満月から次の新月へと向かう「欠けていく」月相は、個人がこれまでに得たものを社会や次の世代に還元していく段階である。
意識と客観のピークである満月では、それまで見えなかったものが見えるようになり、人間は新たな考えを得る。
この満月の次の段階である寝待ち月は、個人が抱いている主観的な考えを客観的に応用するにはどうすればよいかがはっきりとわかる時期である。
個人的な理想はその人だけが抱くべきものではなく、ほかの人たちと共有し、客観的に実現させなければならないという時期へと移り変わる。
そのため、寝待ち月生まれの人は社会的な意識が強く、自分はコミュニティや国や地球という大きなものの中で生きているという感覚を持っている。
自分が感銘を受けたことをほかの人たちと分かち合いたいと願い、自身が学んだことを伝えて、ほかの人たちの人生をよくしたいという希望を持つ人である。
寝待ち月生まれの人が持つこの性質から、ルディアは寝待ち月をDisseminating Moon(種蒔き月)と呼び、この月相に生まれた人は自分が感銘を受けたものを種を蒔くように広めていく人だとしている。
寝待ち月生まれの人は、世界を大きく変えるのだという願望を持ち、そしてそれを目指して行動する人で、真の意味での社会的な改革者になる可能性もある。
一方で、この月相の性質がネガティブな意味合いで反映された場合には、まるで取り憑かれたように大義を実現することにのめり込んだり、熱狂的な感情に振り回されたりすることもある。
キーワード② 慈愛と共感
新月から満月までは、既存のものと決別し、新たなものを作り上げる時期である一方で、寝待ち月は満月という「完成」「達成」を見た後の時期。
そのため、寝待ち月生まれの人は自分で何かを作り上げることにはこだわらず、自身の持っているものを他者に惜しみなく与える慈愛に満ちた人である。
まわりの人の幸せが自分の幸せになるタイプで、細かい気配りができ、相手に感情移入できるため共感力も高い。
ただしその分、孤独には弱く、また、身内に対するひいきが強いので、自身とは無関係と思った相手には冷酷な態度を取る場合もある。
人生において恋愛が占めるウエイトはかなり大きく、相手の気持ちを汲んで接するため、恋をしていると相手中心の生活になる傾向がある。
キーワード③ 教え上手
寝待ち月は「欠けていく」月相で、この月相に生まれた人は余計なものを削ぎ落とす力を持っている。
そのため、色々な情報を吟味し、枝葉を切り落として本質を見抜くことができる。
また、共感力が高く、自分の持っているものを他者に分け与えるということが自然にできる人でもある。
こういった性質から、寝待ち月の人はほかの人に何かを教えることが上手。
自身の得た知識や経験の重要な部分を、相手の理解力に応じてわかりやすく説明できるという特徴がある。
寝待ち月生まれの有名人
※ 名前のあとは生年月日
アドルフ・ヒトラー(1889年4月20日)
マザー・テレサ(1910年8月26日)
手塚治虫(1928年11月3日)
ウラジミール・プーチン(1952年10月7日)
水谷豊(1952年7月14日)
髙村薫(小説家;1953年2月6日)
名取裕子(1957年8月18日)
ダイアナ元妃(1961年7月1日)
マツコ・デラックス(1972年10月26日)
下弦の月(Last / Third Quarter Moon)生まれの人

キーワード① 信念、先見性、大器晩成
満月が少しずつ欠けていき、光と闇が半分ずつになった状態が下弦の月。
いわゆる半月で、月相のサイクルでは半月が二度生じる。
新月から満月へと「満ちていく」段階にある上弦の月と、満月から新月へと「欠けていく」段階の下弦の月である。
上弦の月も下弦の月も重要な転換点だとルディアは言うが、上弦の月は既存のものを打ち壊して新しい構造を作り上げるという「行動における転換点」(a crisis in action)であるのに対して、下弦の月は「意識における転換点」(a crisis in consciousness)であり、個人が経験から得たものや、抱いている価値観を形にすること、そしてそれらをほかの人たちと分かち合うことを特徴とするという違いがある。
寝待ち月も下弦の月も、満月の光のもとで明らかになったこと、そこで個人が得た新しい考えを社会に還元する時期なので、寝待ち月生まれの人と同様、下弦の月生まれの人も社会的な意識が強い。
下弦の月生まれの人は信念を持っていて、どんなことがあっても大切にその信念を守ろうとする人である。
彼らにとって、自分の信念を体系化したり、信念にもとづいた行動を習慣としたりというように、信念を具体的な形にすることはとても重要。
そして、そういった具体的に形にしたものをとおしてほかの人と信念を共有しようとする。
下弦の月生まれの人は、たとえ自分の世代ではその信念が社会で花開くための淡い予感しか見えなかったとしても、もっと先の未来のために信念を死守しようとする人である。
いわば自身が未来を形作る種子となるようなもので、この月相生まれの人は自分のしていることが先の世代にしか理解されないことをわかっているため、周囲の人たちから何か言われても耳を貸さない場合もある。
信念に限らず、下弦の月生まれの人はすぐれた芸術作品や科学に関する知見を生み出す場合もあるが、あまりにも時代を先取りしすぎていて、すぐには評価されないこともある。
若いうちは苦労が多く、ある程度年齢を経てから大きな成功を収める可能性が高いという意味で、典型的な大器晩成型である。
この大器晩成的な性質を反映し、下弦の月生まれの人には、歳を経るごとに魅力が増していくという特徴もある。
この月相生まれの人の中には、ユーモアのセンスを持っている人や、皮肉っぽい人もいるが、これはそうでもなければ、まわりの人になかなか理解されないことをしている自分への批判をやり過ごしたりできないからだとルディアは述べている。
キーワード② 深さと根源性
下弦の月は上弦の月と同じく、太陽が象徴する意識と月が象徴する無意識とが半分ずつの時期。
上弦の月生まれの人が二面性を持つのと同様に、下弦の月生まれの人も二面性を持っている。
ただし、上弦の月の場合、その後、光が増していくのに対して、下弦の月ではその後、暗闇の領域が増していく。
そのため、上弦の月生まれの人の二面性と下弦の月生まれの人の二面性とは違う形で表れる。
下弦の月生まれの人は、何かに一心に取り組んでいるほど、反動で底の見えない不安や虚無感に襲われやすい。
意識という光が衰え、完全な暗闇という無意識へと向かっていく下弦の月の性質を反映して、下弦の月生まれの人が抱く不安や虚無感は、自分自身が呑み込まれかねないような深く根源的なものである。
深さや根源性は下弦の月生まれの人の特徴のひとつであり、この月相生まれの人は人生の意味のような、表面的で簡単な思考からは答えを得られない問いについて繰り返し考える傾向がある。
キーワード③ 仕事
満月後の「欠けていく」時期は、太陽の象徴する意識が影を潜めていく時期。
過剰な自意識が収まり、自分の置かれた立場を理解する時期である。
下弦の月生まれの人は、自分の能力を冷静に見極めた上で、自分にできることを確実に成し遂げる。
そのため仕事面では非常に有能で、着実に評価を上げていき、社会的に大きな影響力を持つようになることも多い。
下弦の月生まれの人は、すべての月相の中で最も強い仕事運を持っている。
仕事を通じて社会と関わっていく使命を負った人である。
仕事とは必ずしも「対価をともなった労働」のようなものではなく、人によっては自分の作品を発表することや、ボランティアへの参加という場合もある。
大器晩成型という性質もあって、仕事でも若いうちは理想と現実のギャップに苦しむかもしれないが、下弦の月生まれの人の場合、ある程度の経験を積んだあとで大成する可能性が高い。
恋愛でも、社会的地位のある人に見出されることが多く、仕事で出会った人に才能を認められて始まるような恋のほうがうまくいく。
下弦の月生まれの有名人
※ 名前のあとは生年月日
フレデリック・ショパン(1810年3月1日)
マハトマ・ガンジー(1869年10月2日)
サルバドール・ダリ(1904年5月11日)
マーガレット・サッチャー(1925年10月13日)
オードリー・ヘップバーン(1929年5月4日)
スティーブン・スピルバーグ(1946年12月18日)
パメラ・レイブ(俳優、『ウェントワース女子刑務所』ジョアン・ファーガソン役;1959年4月30日)
バラク・オバマ(1961年8月4日)
大地真央(1956年2月5日)
小川洋子(小説家;1962年3月30日)
ジョディ・フォスター(1962年11月19日)
ジュリア・ロバーツ(1967年10月28日)
アンジェリーナ・ジョリー(1975年6月4日)
二十六夜(バルサミック・ムーン)(Waning Crescent (Balsamic) Moon)生まれの人

キーワード① 終わりと始まり
最後の月相である二十六夜は、数日後の新月を控え、細い光だけを残してほとんどが暗闇に覆われている。
二十六夜は、もうすぐ終わりを迎えるひとつの月相のサイクルで得たものを手放す時。
そのため、二十六夜生まれの人は自分の欲求に執着しない。
二十六夜はひとつのサイクルの終わりであるとともに、次のサイクルの始まりへと移り変わっていく時期でもある。
二十六夜の別名はバルサミック・ムーン(Balsamic Moon)である。
バルサミックという単語は鎮静や癒しを意味するので、日本語では鎮静の月と訳されることもある。
ルディアによれば、バルサミック・ムーンという呼び方は錬金術系の占星術で使われるものだが、なぜバルサミックなのかは謎だという。
「月相と西洋占星術」の記事の「3. 三大要素と月相」で書いたように、月は月相をとおして太陽の光を少しずつ地球に降り注がせることによって、人間の望みを叶える手助けをしてくれる。
二十六夜の頃には、月は次のサイクルに向けて太陽に近づいていく。
地球上の迷える人間の願いを聞き入れてもらえるよう、月は太陽に祈る。
月は修道女のようでもあり、祈りのために焚くお香のようでもある。
バルサム(balsam)という語には香油の意味もあるので、このために二十六夜がバルサミック・ムーンと呼ばれているのかもしれないというのがルディアの推測である。
満月で得たものを社会や未来のために使うことを特徴とする「欠けていく」月相の中でも、最後の相である二十六夜生まれの人は、未来のために自分自身を犠牲にすることさえ厭わない、いわば未来志向の最終形とでも呼ぶべき人である。
二十六夜のひとつ前の月相である下弦の月生まれの人は、自分自身が未来を形作る種子となり、周囲に理解されなくてもその信念を表現し、伝えようとする。
これに対して二十六夜生まれの人は、自らが種子となり、たとえそれで自分の命が終わるとわかっていても、新たな未来の基礎となるためにその身を土に埋める人である。
そして、二十六夜生まれの人は個人の願いのために自身を犠牲にするのではなく、未来の社会や先の世代のためにそうする。
二十六夜生まれの人は、自分がある特別な「場所」のような役割を負っているとわかっている。
この「場所」は、自分という個人よりももっと大きな何かが起こっている場所である。
二十六夜生まれの人は、自分は社会のためにその身を犠牲にする運命のもとに生まれた、あるいは自分は宇宙や神といった大きな力に導かれていると考えている場合もある。
二十六夜生まれの人にとって、何かの終わりはただの終わりではない。
それは何らかのプロセスの終わりであると同時に、自分が魂のレベルで目指している場所へ行き着くための手段であり、方法である。
キーワード② 境界線を持たない人
二十六夜は暗闇、つまり無意識の領域が大半を占める。
そのため、二十六夜生まれの人は無意識の世界とのつながりが強く、意識の境界線があいまいになりがち。
自分とほかの人との境界線もあいまいで、他者志向という「欠けていく」月相の性質もあり、ほかの人の気持ちを自分のことのように感じることもある。
寝待ち月生まれの人と同じように、二十六夜生まれの人も高い共感力を持っているが、寝待ち月生まれの人が感情移入によって相手の気持ちを理解しようとするのに対して、二十六夜生まれの人の場合、そもそも自分とほかの人とをはっきりと分けるものがない。
自分はほかの人であり、ほかの人は自分である。
対人関係では自然とほかの人に合わせることができ、相手の気持ちに寄り添う力が強い。
恋愛では、どんな人でもよいところを見つけて好きになることができるので、恋多き人。
ただし、ほかの人の気持ちがわかってしまうあまり些細なことでもストレスに感じやすいため、こころ穏やかに過ごすために、ひとりになる時間が必要なタイプでもある。
キーワード③ 芸術
二十六夜生まれの人は、無意識の世界からインスピレーションを得ることができる人。
インスピレーションを形にする表現手段を持っていれば、多くの人の心を揺さぶる作品を生み出すことができる。
すべての月相の中で、芸術分野で成功する可能性が最も高いタイプである。
無意識の世界とのつながりが強く、ほかの人の気持ちが自分のことのようにわかってしまう二十六夜生まれの人は、想像力豊かで繊細で、多少浮世離れした感じがある。
幼い頃に「自分はほかの人たちとは違う」と気づく場合も多い。
また、二十六夜は無意識の領域が大きいことに加えて、新月という次のサイクルの始まりに向かう月相でもある。
そのため、二十六夜生まれの人は「これから起こること、先のことがわかる」「嫌な予感がする」といった予知能力のようなものを持っている場合もあり、これによって幸運を手にしたり、トラブルを未然に防いだりすることができる。
二十六夜(鎮静の月)生まれの有名人
※ 名前のあとは生年月日
マリー・アントワネット(1755年11月2日)
エイブラハム・リンカーン(1809年2月12日)
デイン・ルディア(1895年3月23日)
ウンベルト・エーコ (哲学者; 1932年1月5日)
アンソニー・ホプキンス(1937年12月31日)
ボブ・ディラン(1941年5月24日)
田村正和(1943年8月1日)
ユリ・ゲラー(1946年12月20日)
メリル・ストリープ(1949年6月22日)
中島みゆき(1952年2月23日)
テリーザ・メイ(英国元首相;1956年10月1日)
佐々木倫子(漫画家;1961年10月7日)
ジェフ・ベゾス(1964年1月12日)
ジャネット・ジャクソン(1964年5月16日)
アレクサンダー・マックイーン(ファッションデザイナー;1969年3月17日)
レオナルド・ディカプリオ(1974年11月11日)
ラファエル・ナダル(1986年6月3日)
リオネル・メッシ(1987年6月24日)
文献
(1) Farebrother, S. M. (2019). Astrology Forecasting: the expert guide to astrological prediction. Penguin Random House.
(2) Rudhyar, D. (1967). Lunation Cycle: A Key to the Understanding of Personality. Aurora Press.
(3) Heese, A. (n.d.). Lunar Phases in Natal Chart. Cafe Astrology.com. https://cafeastrology.com/natal/lunarphases.html
(4) The AstroTwins. (n.d.). The 8 Natal Moon Phases: Which Were You Born Under? Astrostyle. https://astrostyle.com/astrology/natal-moon-phase/
(5) 鏡リュウジ. (2016). 『鏡リュウジのルネーション占星術』. 説話社.
(6) 西東社編集部編. (2015).『心に響く! 日本の「美しい言葉」2200』. 西東社編集部.